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2021.8.18

フランク・ロイド・ライトが事務所を開いて初めての仕事
「ウィンズロー邸」
この処女作から、
プレイリーハウス「ロビー邸」
ユーソニアンハウス「ジェイコブス邸」
と追ってゆくとライトの建築の変遷を理解する事ができます。

プランは矩形を分割したオーソドックスな構成ですが、半円形に突き出した
温室や八角形の階段室の塔など独特な造形感覚が表れています。

この住宅の一番の特徴はやはり安定感のある正面立面。
まだ流れるような「オープンプラン」も水平帯の「窓」
も見られませんが、
・軒の深いゆるい勾配屋根
・暖炉を中心とした平面
・水平ラインを意識した立面の構成
などその後のライトの手法の種となるものが随所に見られます。
また今見るとなんて事はない外観と感じるかもしれませんが、
当時周囲に建ち並んでいたのはチューダー様式やクイーン・アン様式
など装飾過多の住宅、この率直な外観を持つ「ウィンズロー邸」の出現
は鮮烈な印象を与えたと思います。

Category
フランク・ロイド・ライト手描きスケッチ
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