住宅デザイン学校の合宿で伊礼さんから教えて頂いた「池田山の家」
吉村順三さんの1965年の作品です。
図面をみてまっ先に目に飛び込んでくるのがぐるぐると廻る回遊動線
まさに回遊動線の塊のようなプランです(^.^)
その他にも
・フトコロを薄くするために採用されたワッフルスラブ
・地下ボイラーで温めた空気を窓下のスリットから吹き出す暖房設備
・池の水面へ跳ね出すリビング前のデッキ
・坪庭とつながる”内のような外のような”玄関ホール
・くるりと廻る電話台や、牛乳を盗まれない郵便受け(笑)
など全体から細部に至るまでこれでもかと練りこまれています。
設計の担当者は奥村昭雄さんとの事ですが、動線や構造といった全体
的な視点から、電話台や郵便受けの可愛らしい仕掛への細部への詰めま
で等価のエネルギーを費やして設計を練りこんでゆく姿勢は圧巻です。
トレースする事で建物やプランの構成だけでなく、設計にかける執念、
情念のようなものを感じる事ができとても良い勉強になりました!