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2021.8.11

建築家、内藤廣さんの本。
編集者の建築に対する問いに、ひとつづつ著者が答えて行く構成。
内藤さんの文章は言葉が平明で、変に抽象的な話になる事もなく
すっと頭に入って来ます。

共感したのが、コロナ後に使われるようになった「新しい日常」
という言葉が気に入らないという文章。
以前「美しい国」という言葉が出た時もうすら寒い思いをしましたが、
この「新しい日常」という言葉も妙に軽く、壁に貼られた標語のように
体温を感じません。
この生理的な違和感を、おかしいと感じ言葉にできる感性を持ち続けて
いるからこそ内藤さんのファンが多いのだと思います。

日々の仕事の中でリセットしたあなと感じた時、内藤さんの本を
読むともう一度新たな気持ちで「建築」と向きあう事ができます。

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