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2019.9.30

宇都宮美術館へ水木しげるさんの展覧会を見にゆきました。
水木さんがあの世へ旅立たれてからもう4年経つのですね、
ただ水木漫画の魅力はいまだ健在、美術館につくとたくさんの
ちびっ子達が (^^)
水木さんの人生をなぞるように原画や映像が展示されており、子供
と一緒にひとつひとつゆっくりと堪能しました。

あらためて水木さんのストーリーのうまさ、そして画への執念を
感じました。
さらっと流してしまいそうな背景がすごく緻密で、一切手を抜いて
いません。
アシスタントさんには
「背景は空気感を感じるように描かなきゃいかんのですよ!」
と仰っていたよう、この細部までへの気配りが少しゆるくも迫力
のある「水木ワールド」を支えていたのですね。

設計で言えば「ストーリー」が骨格となる「プラン」
背景などの「細部」が「ディテール」にあたるのでしょうか。
同じものづくりに係るものとして、妥協せず細部まで追求する
変態的なスピリット(笑)ゆめゆめ忘れてはなりませんね。

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美術・展示会
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2019.9.28

事務所の顔となるドアが納品されました!
いつもお世話になっている西原木工さんに作製して頂きました。

塗装は自分で、金物をマスキングテープで養生。
ワトコオイルを刷毛でたっぷりと塗りウエスで拭き取ります。

しっとりとした木肌の表情となりました。

丁番を合わせ、上からスリガラスを落とし込んで完成!

ドアノブとオリーブナックル丁番は「愛しの堀商店」のもの、
このヌメッとした造形と黄銅磨きのツヤ感が好きです。
かつて建築家吉田桂二さんが学校で
「建具は建築の華、建具はケチるなよ!」と教えてくれましたが
実務を重ねると本当にそうだなぁと感じます。
堀商店のドアノブ、撫でさすり育てて行きたいと思います(^^)

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その他事務所リノベ
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2019.9.23

新しい事務所が池のほとりにあるため、朝の散歩が日課となりました。
事務所に着くとまず湖畔の散歩コースをてくてくと歩きます。

池の水辺ではコクチョウや鴨が毛づくろいをしており、
その隣では亀の親子が甲羅干しをしています。

そんな風景にももちろん癒されるのですが、それよりも頬に吹く
気持ち良い風や、虫の音、木々の葉が風に揺れる音、ふと香る
キンモクセイの匂い・・・
五感で環境を味わう喜びを感じます。

普段の自分がいかに視覚の世界に生きているか、
風を感じる肌の感覚、音を聴く聴覚、そして季節の匂いを嗅ぐ嗅覚、
散歩の途中で目を閉じるととても豊かな世界が広がっています。
「目を閉じても心地よい住宅」そんな方向になにかがありそうな・・・
散歩しながらも設計のヒントを探っております(^^)

Category
その他
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2019.9.17

f+cHOUSE 順調に現場が進んでいます。

外部の屋根板金のディテール(細部のおさまり)、
軒先は板金の継ぎ目の立ち上がり部分を寝かせることで屋根の先端をシャープなラインで
通す事ができます。
また唐草と呼ばれる水切り部分も寸法を抑えることでキリッとした表情の屋根になります。

内部ポストのディテール、
外壁にポスト口を設け玄関収納にポスト箱を設置。
雨に塗れずに郵便物を受け取る事ができる仕組み。
ポスト口外側は防水シートを廻し雨水に配慮、内側は傾斜のついた箱とする
事で投函された郵便物がスルリ!と箱にすべり込みます。

LDの大きな開口は木製サッシで

階段はこの住宅のイメージに合うようスチール階段としました。

こうした細かい点、ディテールをおろそかにせず積み上げてゆく事で質の高い
空間を生み出す事ができるのです。
図面を描くのも、現場の職人さん方も手間が掛かりますが竣工時の空間の雰囲気
がまるで違ってくるのを知っているので手は抜けません。
効率や経済性とほど遠い、矜持や心意気が生み出す「ディテール」大切にして行きたいです。

Category
f+c HOUSE現場ブログ
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2019.9.14

ono設計室はお引越し、仕事場所を笠原から大塚池の湖畔へ移し、
気持ちも新たに仕事をしております。
借りたお部屋のリノベ工事も大体完了、家具や絵もはいり落ち着いた
空間になりました。
最初に描いたスケッチと同じような空間に着地でき一安心。
まだいじりたい所もありますが、少しづつ手を入れてゆきたいです。

打ち合わせテーブルからの湖畔を望む絶景、ここに座って珈琲を
飲んでいると仕事が進みません(笑)

ペンダントライトはアルヴァ・アアルトのデザイン、

南側の壁にはジョゼフ・アルバースのシルクスクリーンを飾りました。

お近くにお寄りの際はぜひ遊びに来てください、
美味しい珈琲を入れてお待ちしております。

Category
お知らせ事務所リノベ
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2019.9.11

数学者、岡潔さんの本。
自然科学の大きな価値は不安定な素粒子の発見によって逆説的に
・五感でわからないものがある
・五感で分かる事をいくら調べても生命現象は何一つ分かってこない
という事を実証したこと、
人の心の大きな要素は「喜び」と「懐かしさ」
外的な状況があると、心が同化してその彩になる、それが「情緒」

哲学書を読んでいるようで引き込まれてしまいます。
人の住む場所を設計する設計者にとって大切ななにかが書いてある
本です。

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2019.9.9

ぐるりの家、順調に工事が進んでいます。

中庭を囲む屋根の架構が独特です、平葺きのシルバーの屋根がきれいです。
今後の工事が楽しみです。

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ぐるりの家現場ブログ
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2019.9.6

見学した「鎌倉山の茶室」のスケッチです。

3間×5間のシンプルな寄棟屋根のしたに、座敷、鞘の間、茶室
水屋が淀みなく納まっています。
京間なのでゆったりとした印象です。

断面をみると座敷の天井高さは2300mm内法は1760mm
お茶室は天井高さ1880mm内法は1470mm
この押さえた高さ寸法があの独特な茶室の世界を生み出している
のですね。

お茶室の壁に穿たれた窓、枠レスで景色を切りとる様子は
ジェームスタレルの開口のよう

踏み石もインスタレーションのように自由に配置されて
います。

鞘の間にあるコーナーブラケット、簡素で美しい照明です。

座敷の床柱廻りの納まり、こうした細かいディテールが空間
に心地よい緊張感を生んでいます。

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吉村 順三手描きスケッチ
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2019.9.5

一月ほど前、建築仲間のSさんに声を掛けて頂き吉村順三さん設計、
中村外二さん施工の「鎌倉山の茶室」を見学する事ができました。
手前のRC造の建物も吉村さん設計、奥に見えるのが茶室です。

8畳の座敷、スパッと切れ味の鋭い意匠。
よく見ると地袋の底板が1寸浮いていたり、棚板が背面の壁から1mm
程度離れていたり、こうした細やかなディテールが空間の質を生み
出しているのですね。

唐紙のふすまも可愛らしい意匠です。

奥に進むと四畳半の茶室、北側の暗い部屋に京壁にポカリと
穿たれた窓から美しい光が入ってきます。

露地から待合、茶室へのアプローチ
5尺(1500mm)の高さの塀で囲われた奥行き8尺(2400mm)ほどの
庭が非日常の空間を演出しています。

こちらは別棟のギャラリー、緑を切り取る横長の窓が絶妙です。
吉村さんの品のある空間と外二さんのシャープなディテールを
堪能した大満足の一日でした。

Category
吉村 順三
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2019.9.3

建築家、中村好文さんの新しい本
好文さんが設計した「上総の家」の物語と雨宮さんの写真が合わさった
詩集のような本です。
好文さんの文章はいつ読んでもすっと体に入ってきます、お人柄による
ものなのでしょうね(^^)

この「上総の家」は10年前、好文さんの設計講座に参加した時に見学させて頂いた
のですが、「小さくて豊かで良いおうちだなぁ~」と思ったのを覚えています。
この本には家の生い立ちやその後の物語が書いてあり一気に読み切ってしまいました。

本を読んでいてその通りだなぁと思ったのが好文さんの言葉
「家っておもしろいよね。住み手が愛情をかけると、みるみる輝きだすんだから。」

紙面をを飾る「カッチョイイ~~家」も良いですが
住まい手に可愛がられ愛される、そんな「お家」をひとつひと設計してゆければと思います。

Category
3人の建築家
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