いぬとそらと暮らす家、基礎の配筋検査です。
配筋のピッチ、太さ、コンクリートのかぶり厚さなど一つずつ確認して行きます。
この配筋検査が終わると基礎の底板のコンクリート打ちです。
リノベ計画で取り付け予定の真鍮のトグルスイッチ、
プレートは真鍮、ベース部分は陶器でできています。
以前はホームセンターなどにも少し置いてあったのですが品薄なのか
最近はなかなか見かけません、なので見かけると使う予定がなくても
将来のクライアントのために(笑)ついつい買ってしまいます。
これは益子の雑貨屋さんに置いてあったイギリスのアンティークのもの。
新築のきれいなお家にこうした時間を経た部品や、古い箪笥などを置くと
部屋の雰囲気がぐっと親密になる気がします。
新品よりもはき慣らしたジーンズが格好いいように、住宅も住んでから
10年20年建ってからが一番住み心地の良い状態になるのだと思います。
家族の記憶が積み重なる度にどんどん着心地(居心地)が良くなるような
そんな住宅、そのためにも時間の経過とともの味のでる簡素で正直な素材
を使いたいですね。
住宅建築という雑誌の中村好文さん特集号のなかでこんな文章が引用
されていました。
「日常の椅子」
誰かがいるようだったが
誰もいない。
僕は町から帰って
重たく腰をおろす、
自分の上に腰掛けるように
-テーブルと、
椅子が三つあれば、
それだけで人生が書ける、と
チェホフはいったが、
ぼくの
家には椅子が二つしかない。
(略)
菅原 克己
この文章を読んでから気になっていたところ、書店で見つけて購入しました。
文章も完結で、乾いたユーモア感があり、どんどん読み進んでしまいます。
ロシアの小説家なんていうとドストエフスキー!、とかトルストイ!とか名前で
早くも敬遠したくなる(笑)イメージですが、なんとも読みやすく楽しい読書
の時間でした。
現場に向かう途中アジサイがきれいに咲いていました、曇り空は嫌だけど
雨の中咲いている紫陽花の姿はやはり風情がありますね。
今日は「いぬとそらと暮らす家」の現場定例会議、クライアントさん、設計者、施工者
3者で現場の状況を確認します、地盤が整えられ建物の配置が分かりやすくなりました。
伸びるようなトランペットの音と気だるい歌声が絶妙なバランスのアルバム
「Chet Baker sings」
チェットベーカーの作った歌のないトランペットだけのアルバムも何枚か
もっているのですが、やはりチェット独特の歌声の聞けるこのアルバムを
いつも開いてしまいます。
このアルバムとビルエヴァンスのアルバムはいつ聴いても邪魔になる音が
なく素直にリラックスする事が出来ます。
チェットベーカーは若い頃はジェームスディーンのようなイケメンでもの
すごい人気でしたが途中からドラッグに溺れ、演奏活動を休止。
生活保護を受けながら暮らしていましたが友人の協力などにより復帰、
最後はアムステルダムのホテルから転落死という悲しい結末を迎えます。
常に自分のなかに弱さや苦しみを抱えていた人のようです、JAZZの世界には
チェットだけでなくマイルスやリーモーガン、スタンゲッツなど私生活では
問題だらけ(笑)の人がたくさんいます。
ただそんな人たちが作ったアルバムの世界はとても豊かで魅力的です。
完全なものではなく、少し欠けていたり不完全なもののほうが自分の感情を
忌憚なく注ぎ込む事ができ、惹きつけられるのかもしれませんね。
週末に真岡にある「仁平古家具店」さんへ行って来ました。
古い椅子やカップボード、アンティークの食器などがならぶ
とても良い感じのお店です。
仁平さんのお店を見終わった後にあたりをぶらぶら歩いてみると
なんだか楽しそうな、すこし怪しい(笑)お店が何件か並んでいます。
以前いったときの仁平さんの夕暮れの写真、夕暮れに灯りがともる
風景はなぜだか胸にぐっとくるものがありますよね。
僕の設計する家もこんな雰囲気の玄関になってくれれば、と思いな
がら図面を描いています。
益子のペジテさんで買った「RINEN」というブランドのダブルガーゼ
シャツ、ブランドのRINENは素材のリネンではなく理念を表している
との事。
ガーゼ素材のシャツは軽くて柔らかくて着心地がとても良いです。
仕事でほぼ毎日シャツを着ているのですがブランドによって形も
仕立てもそして値段も(笑)違っていて、同じシャツでもいろいろな
こだわりや作り方があるのが分かり奥が深いです。
毎年お正月にその年のキーワードを自分なりに決めることにしています。
今年は「整える」という言葉に決めたのですが、やはり急な仕事や風邪を
ひいてしまうなどリズムを崩すこともありますね。
先日書店をぶらぶら歩いていたらこんな本が、もう一度初心に帰ろうと
さっそく購入、暮らしのヒントがたくさんつまった良い本でした。