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2017.4.20

青山で開催されている「建築家・山田守の住宅展」へ行ってきました。
山田守といえば真っ先に思い浮かぶのは京都タワー・日本武道館など、
独特のヌメッとした造形が印象に残ります。

自邸でもやはりヌメッとした造形感覚が効いています。
コーナーの出窓や屋根の庇もR面に処理されており、階段も
シリンダーのような円筒形が外観に露出され少しSFチック
な今見ても新鮮な佇まいです。

この住宅ではピロティの上に浮いた2階がリビング(畳間)
になっていて南側はへの字に縁側が廻り込んでおり、手の
ひらを敷地の上にかざして陽だまりを掬い取ったような
イメージが浮かびます。
縁側には樹木の葉の影とともにサンサンと太陽が降りそそぎ
ピロティの浮遊感と相まってなんとも居心地の良い場所、猫
なら一日中ここでゴロゴロしてるはず(笑)
またへの字のコーナー部に柱がなく曲面ガラスで処理されて
いるため横方向の視線が切れる事なくヌメッと抜けていき、
曲面をうまく使う効果を実感する事ができました。

この住宅は住居+事務所の3階建ての併用住宅
通常1・2階を事務所(土足ゾーン)3階を住居(靴脱ぎゾーン)
とする事を考えますがあえて2階に住居部分を持ってくる事で
土足ゾーンと靴脱ぎゾーンが入れ子のように混じる面白い構成
家の中に街路がそのまま入り込んできて混在しているよう。
初期プランでは縦に貫く土足階段と靴脱ぎ階段の動線が3階で
外部空間となるバルコニーで交わるというとても豊かな動線計画
今でも参考になるところがたくさんありました。
4月23日までなのでご興味のある方はぜひ脚を運んで下さい!

Category
建築探訪手描きスケッチ
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