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2021.3.27

相米慎二監督の映画をはじめて観たのは「台風クラブ」
暴風雨の中子どもたちが、わらべの「もしも明日が」を歌いながら
踊りまくるシーンが衝撃的でした。
「ションベン・ライダー」も演者達の子供と大人の境で揺れる不安と、
獏とした行き場のない熱がひしひしと伝わってくる映画でした。

河合美智子(ブルース)永瀬正敏(ジョジョ)坂上忍(辞書)の3人が
とても魅力的、いまやすっかりふてぶてしいMCの大御所坂上忍さんも
こんなに繊細で不安定でキュートな少年だったのですね。(笑)
ヤクザの権兵を演じる藤竜也の色気もたまりません。

つくりこまれたストーリーも、入念に用意された背景もまるでありません
が、少年少女のリアルな美しさ、残酷さ、脆さを写し込むだけでこんなに
見ごたえのある映画になるのですね。
ピクサー映画の対極にあるような映画、映画って懐が深いです。

Category
映画
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