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2021.3.17

詩人、菅原克己さんの事を知ったのは高田渡さんの歌
「ブラザー軒」を聴いた時、
その後中村好文さんを特集した住宅建築の巻頭にも
「日常の椅子」という詩が掲載されていました。

誰かがいるようだったが
誰もいない。
ぼくは町から帰って
重たく腰をおろす、
自分の上に腰かけるように。

--テーブルと、
椅子が三つあれば、
それだけで人生が書ける、と
チェホフはいったが、
ぼくの家には椅子が二つしかない。

--もう帰ったの・・・
妻がいつものように手をふきながら
台所から出てくる。
そしてもう一つの椅子に腰をおろし、
それからゆっくり一服つける。

その後本を探していたところ、これまた好きな漫画家
山川直人さんが菅原さんの詩を基にして描いた本があると知り早速手に、
菅原さんの詩と、山川さんの絵が合い、読んでいて心地よい本でした。
「ヒバリとニワトリの鳴くまで」という詩がとても好きです。

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