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2020.1.29

四国建築巡礼の旅に出掛けて来ました。
最初は10年ぶりの香川県、
まず向かったのは建築家 山本忠司設計のカフェ「城の目」
イサムノグチや武満徹も訪れていたという喫茶店、
モダンで切れ味の鋭い空間でした。
しっかりとした設計と、嘘のない素材で構成された空間は時代に
関係なく上質な雰囲気を生み出していました。

続いて丹下健三設計の「香川県庁舎」
視界に建物が現れた瞬間にまわりの空気がキリリと引き締まるような
圧倒的なプロポーション。
今はどのように使われるかという「プログラム」に寄った建築が評価
されがちですが、この建物を見ると「建築」の持つ比例、オーダーの
力強さ、美しさに圧倒されます。

最後は栗林公園のなかにある「掬月亭」
池に突き出した舟をイメージさせる数寄屋建築、
唐の詩人の「水に映った月を手で掬う」という歌からの命名との事。
低く抑えた寄棟屋根が、流れるように連なってゆく絶妙なプロポー
ション。
細い柱で構成された透明感のある空間は、モダニズムの巨匠ミース
の建築を彷彿させます。
トレースを通して再度手で味わってみたい建築です。

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