ブログ

2019.5.11

照明の配灯計画にはとてもちからを入れています。
メーカーさんで照度計算をしてもらい必要照度を確保するのはもちろん
の事、どんな色の光を立体的な空間のなかにどのように配置してゆくか、
頭の中で、スケッチを描きながらなんどもスタディを重ねます。

建築家 吉村順三さんは
「照明器具が欲しいのではなくひかりが欲しいのだ」
というような言葉を残されていますが「ひかり」をうまく設計できると
空間の雰囲気がぐぐっと上質になります。
吉村順三さんや伊礼さんの本を何度も読んだり、実際の空間を体験しな
がら学んだ照明計画のコツのようなものを自分なりに覚えました。

・天井にむやみにシーリングやダウンライトをつけない。(天井の白い平滑な面が居心地を生む)
・「あかりの重心」を下げる、低い位置にオレンジ色のひかりを置くと落ち着きがうまれる。
・「あかり」とともに「くらがり」も設計する、空間にメリハリがつく

現場が竣工に近づくと、日が落ちるのをまっていそいそと現場に脚を運びます。
「うまくいっているかなぁ・・」とドキドキしながら
そして橙色のひかりに照らされた居心地の良い空間を確認するとほっとして体
で「あかり」と「空間」を味わいます。
コツコツと照明計画のスタディを重ねたご褒美のような時間です。

Category
その他
Tag