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~竹林寺納骨堂~ 手描きスケッチ
2020.2.7

四国建築巡礼の中でも印象深かった堀部安嗣さん設計の
「竹林寺納骨堂」をトレース・スケッチしてみました。

良いなぁ、と思ったのが「納骨堂」までの道程。
五台山へはまずバスで坂道をぐんぐん登ってゆきます。
バスを降り、ゆるい斜路を登り本坊を潜り抜けると山門
が見えてきます。
山門を潜ると美しく古びた石段が、
一段づつゆっくりと登ってゆくと、本堂の建つ清々しい
雰囲気の境内へ。
ここにたどり着くまで「潜る」「登る」という動作の
繰り替えしです。
「納骨堂」へは、本堂横のゆるい丘を尾根沿いにさらに
「登って」行きます。

歩を進めてゆくと樹々の先に「納骨堂」が姿を現します。
地形により、前を歩く人の肩より低い位置に屋根のラインが
走っています、見た事の無いような低い建物の構え。
さらに進むとここではじめて下り坂となり、低い庇の下に
潜り込んで行くように「納骨堂」の中へ・・・

建物自体はいたってシンプルな構成にも拘わらず、「納骨堂」
を訪れる事でとても豊かな体験をする事ができます。
そこには地形に呼応しながら、「潜る」「登る」という原初的
な動作を繰り返してゆくアプローチ計画の素晴らしさがあるの
ではないかと感じました。
「建築」の楽しさ、奥深さをあらためて教わったような一日でした。

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手描きスケッチ
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