近代建築の3大巨匠、ライト、コルビュジェ、ミース
コルビュジェは「近代建築の5原則」をそのまま形にしたようなサヴォア邸が
あるしミースはユニバーサルスペースやガラスの高層ビルなど何がやりたかっ
たのか分かりやすい、デザインもスッキリしているので写真をみてもスッと頭
に入ってくる。
それに対してライトは文章を読んでも饒舌で作品集を眺めてもあの密度の濃い
細部のデザインが目に飛び込んで来てしまい、建築の本質的になにをやった人
なのかいまいち把握できずにいました。
ただ僕の好きな建築家、吉村順三さん、アントニーレーモンドと追ってゆくと
突き当たるのがライト。
ここは逃げるわけにはいかないと思い(笑)ライトの「自然の家」という本を読
み込んでみました。
読んでみるとやはり凄い建築家だなぁーとあらためて思います。
それまでの建築家といえはギリシャやローマ―の装飾をうまく組み合わせて建物
の外観をいかにバランスよくまとめるかがメインの仕事。
ライトはそういう”折衷主義”を否定し、「内部空間こそが建物の実態」とし、
植物が種から成長し枝を伸ばして行くようなイメージで建築を捉え、自分で
その原理を発見・実践した人、天才です。
イラストは「プレイリー住宅」でライトがやった事
・建物の高さを抑える
・暖炉を家の中心に据えそこから空間を伸ばして行く
・大地と呼応した水平方向への外観をつくる
・建築家への相談なしに家具、植栽を決めてはならない!(笑)
これはそのままレーモンド、吉村さんが設計の決め手としていた事と重なります。
その教えは現在ご活躍されている横内さん、伊礼さん、堀部さんなどへ受け継が
れている・・
そう考えるとフランク・ロイド・ライトやっぱりすごい男です!
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