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お正月休みに読んだ本
2022.1.9

個人で仕事をしていると仕事自体が愉しいからか、なかなか連休
をとりません。
なのでお正月休みは貴重な連休、読みたかった本を書店で買い込み
お酒を飲みながら日がな一日頁を捲る、なんとも贅沢な時間です。

まず読んだのは宮本恒一さんの「忘れられた日本人」
放蕩によって身を持ち崩した盲目の老人の語り「土佐源氏」や
女性達がケタケタと朗らかにエロ噺をする「女の世間」など
読んでいてしみじみと良いなぁ、と思いました。
万葉の時代に通ずるおおらかさ、健全さ、いじらしさ。
かつてはこんな人々が確かにいたんだなぁ、
と感慨深いものがあります。

つづいて深沢七郎さんの「楢山節考」
有名な姥捨て山の話し、読む前は民話に近い若しくは浪花節の
ような御涙頂戴のお話かと思っていたのですが
ドライで辛辣で、高齢の母を待つ身としてはいたたまれなくなる
ような凄い小説でした。
「月のアペニン山」もシュールでつげ義春さんの漫画を読んで
いるような世界観。
勝手なイメージで積極的に読もうとはしなかった作家でしたが
他の本も読んでみたくなりました。

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