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2014.10.18

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利休の弟子にあたるのが古田織部、美濃の武家に生まれ、信長、秀吉、
家康に仕え利休亡き後は徳川秀忠の茶の指南役を務めましたが、大阪夏
の陣の際に謀反を画策したとされ、利休と同じく切腹します。

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織部は色でたとえると「緑」
織部の好みはヘウゲモノ(風変わりなもの)上の茶碗もわざと歪ませたり。
縄文人が描いたような絵付けがあったり。
利休の黒くモダンで凄味のある「黒楽茶碗」と比べると好みの違いがよく
わかりますね。

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織部の茶室、利休の待庵と比べかなり明るくなっています。
壁や天井に窓がまるでモンドリアンの抽象画のようにはめ込まれ
光のコンポジションを生み出しています。

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京都・奈良
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2014.10.17

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京都の建築をみているうちに茶室の面白さに目覚め、機会があると様々な
茶室を訪ね歩いてきました。するとやはり誰がどんな歴史の流れで茶室を
作ったのかが気になって来ます。そうして本などで調べていると必ず出て
来るのが三大茶人、千利休、古田織部、小堀遠州の名前。
その中でも際立っている存在が千利休、それまでの茶の様式を覆した人です。
1522年に堺の商家に生まれ、53歳で信長の茶頭、61歳で秀吉の茶頭となり
独自の茶の美学を貫き通し、70歳で秀吉の命令により切腹します。

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京都のお寺で茶人は色でたとえると分かりやすいと教えて貰いました。
利休は「黒」上の写真は利休が好んだ黒楽茶碗、
利休は道具などを珍しがる茶を否定し、茶を飲む行為そのものが大切
でそこに立ち戻るべきと主張しました。
利休好みの道具はどれもモダンで削ぎ落とされたシャープなものが多
いです。

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茶室で有名なのが「待庵」上(京都山崎)や「黄金の茶室」下(熱海MOA美術館)
同じ人物が作ったものとは思えませんね(笑)もっとも黄金の茶室は秀吉の
好みが多分に入っているようです。
両方見学に行きましたが特に「待庵」はたった二畳の茶室ですがその空間の
密度、緊張感はすさまじいものがありました。
この待庵で日本ではじめて窓という概念を発明したといわれます。
「黄金の茶室」もけして成金趣味のものではなく品のある茶室と感じました。

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利休の本です、いわゆる利休礼賛の本ではなく表紙をめくるといきなり
「一体この人の何が凄いのでしょう?」と書いてあります(笑)
写真もきれいで利休に興味がある人にはお勧めの本です!

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京都・奈良
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2014.10.13

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京都の唐長さんの唐紙カード、京都を訪れるたびに少しづつ集めてるのですが
紙の質感や雲英で刷られた模様が本当に美しいカードです。
唐長さんは1624年に創業し、二条城や桂離宮の襖も仕事されている老舗の唐紙
屋さんです。

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すみれや雪の結晶の文様などいろんなカードがあります。400年近く前の意匠な
のに今見ても本当にモダンです。
こういうものを見ると、やはり日本人の感性って素晴らしいなと思いますね!

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京都・奈良
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2014.9.19

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奈良にある有名な雑貨屋さん「くるみの木」のレストラン「なず菜」に行ってきました。
お店は秋篠の森という場所にあり、雑木林のような庭がとても良い雰囲気、設計は中村好文さんです。

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雑貨屋さんにはアーコールの椅子がちょこんと並んでおります。

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店内に入ると伸びやかな空間、小手先のデザインはせず建物の骨格を大切にして窓の高さや天井の高さなど
空間のバランスで勝負する。その潔い室内に好文さんデザインの家具や照明が可愛らしさを加えています。

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トイレの男女のサインは針がねでつくられていました(笑)
好文さんの建物にはいつも遊び心がちりばめられています、その心が建物を使う人の心をくつろがせるのですね、きっと。

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京都・奈良
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2014.9.12

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設計塾の先輩建築家、中尾克治さんがコーディネーターを務められるとの事で
奈良で行われた瓦師、山田脩二さんの講演会に足を運びました。
山田さんは桑沢デザイン卒業後プロのカメラマンとなり、カメラマンとして
絶頂の時に淡路島に移りカワラマンへ転身された方です。
講演会が終わった後、山田さんの本「カメラマンからカワラマンへ」を読みふ
けっていたところ、中尾さんから電話があり山田さんを囲む飲み会に飛び入り
参加させていただきました。
飾らないとても魅力的な方で少し?毒舌、でも初対面なのに「おの、ばかやろ~」
などといわれても嬉しくなってしまうようなチャーミングな方でした。
新建材ばかりの建物の中で、瓦や土壁など本物の良さ、それをどう生かしていく
のか、改めて考えさせられた夜でした。

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京都・奈良
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2014.8.8

四条大橋から5分ほど歩き木屋町通へ入ったところにあるフランソア喫茶室、
大正9年の創業との事。



本当にレトロなインテリア、バロック様式でまとめられており、煙草の煙りでやけた壁がたまりません(笑)
こうして好きな喫茶店を並べてみると、やはり僕は青山通りにある真っ白なカッコイイ!カフェではなく、一本裏通りにある古色蒼然とした動物の巣のような喫茶店が好きなんだなぁと改めて分かります。好きな物を並べると自然と自分の好みが見えてきますね。

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京都・奈良
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2014.8.7

祇園から河原町方面へてくてく歩いて行くと四条大橋のたもとになんとも不思議な雰囲気の建物が見えて来ます。

設計者はアメリカの建築家ウイリアム・ヴォーリス、建物はスパニッシュ様式で近寄るとタコやイカなどのモチーフを見ることができます!
内部のエレベーターは日本最古のものらしく、運転手さんが操作しています。
今の時代には建てられないなんとも味のある「おいしい建築」です。
水餃子もおいしいです(笑)

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京都・奈良
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2014.8.6

祇園の白川南通り、辰巳大明神となりにある甘味処ぎをん小森さん。
町屋がつらなる石畳みの道、柳の下には白川がさらさらと流れ舞妓さんが歩いている事もあり京都の風情を感じる場所です。

暖簾をくぐり足下を行灯で照らされた廊下を抜けると町屋特有の坪庭が、棕櫚竹が風に揺れています。

頂いたのは白玉ぜんざい、美味美味(笑)京都らしい場所に行きたい、そんな方にお勧めの場所です。

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京都・奈良
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2014.8.5

京都まで脚をのばしてみました、今回は祇園のあたりをぶらぶら散歩。最初に向かったのは建仁寺、とても行きやすい場所で祇園の花見小路通りの突き当たりにあります。

内部では俵屋宗達の「風神雷神図屏風」(複製)や天井に描かれた「双竜図」を観ることができます。

このお寺の一番いい場所はやはりこの庭園廻り、畳敷きの座敷にみんな思い思いの格好で自由に休んでいます。僕も畳の上にゴロリと寝転ぶと畳のよい匂いが、蝉の声を聴きながらそよそよと吹く風を感じているとまさに昔のばぁちゃん家(笑)身も心もすっかり癒されました。

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京都・奈良
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2014.5.6

京都タワー

京都が大好きでもう20回以上通っています。何よりも昔からの文化を受け継ぎ、洗練させ、生活や季節を楽しむための仕組みがここかしこに見られます。そんな京都のおすすめスポットを少しづつアップしてゆきます。

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最初に紹介するのは大徳寺の境内にある高桐院、ここの庭を眺めながらぼんやりしていると平気で半日はいられます。
抹茶とお菓子のサービスもあるので大徳寺にいくときはぜひ足を運んでください!

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京都・奈良
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