ブログ

ルイス・バラカンの家
2016.12.20

img_9013

設計図面を描き進めていると息抜きに建築の本をパラパラとめくる事
があります。びっしりと文字で埋められた本ではなく、小ぶりで薄く、
写真がメインのものを無意識で選んでしまいます。(笑)
そんな時ついつい手に取ってしまう本の一つがとんぼの本の「ルイス・
バラカンの家」。
メキシコの建築家ルイスバラカンの自邸についてまとめた本です。
バラカン邸の写真を眺めているとなにか心が落ち着いてきます、
どっしりとした壁で囲われた室内、フェルメールの絵のように上部か
らやさしく落ちてくる自然光、光の陰影を強める壁や床のザラッとした
質感、ずんぐりと可愛らしいプロポーションの椅子など。
バラカンというとその鮮やかな色彩に注目される事が多いのですが、あの
静寂で平穏な部屋の雰囲気はやはり壁や窓のとり方、光の扱い、家具や
室礼などトータルの設計力・構成力によって実現されたもの。
切れ味鋭いデザイン性や、驚かせるような新奇性はありませんが、なにか
人間や動物の住処の根っことつながっているような、とても魅力的な住宅
です。

Category
Tag

Leave a Comment

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。