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日本の家~1945年以降の建築と暮らし
2017.8.23

東京国立近代美術館へ「日本の家」展を見に行きました、
1945年前後の日本の家をテーマを絞って展示してありとても
見ごたえがあります。

毛綱毅曠さん、手塚さん、石山修さん、そして菊竹清訓さんなどの名作の
ドローイングや模型がずらりと並んでいます。
住宅設計に携わっている者にはたまらない展示です!

そして今回の展示のメインと言えるのが清家清さん「斎藤教授の家」の原寸模型。
清家さんの住宅は直方体を地面にさらりと置いたような作品が多く、じっくりと
プランや写真を眺めても構成がシンプルなだけに実際の空間がどんなものかつか
めずに悶々としておりました。
今回原寸の空間に入り込むことでやっと清家空間の特徴を味わう事ができました。
パッと見はミースのような無限定空間を和の要素で再構築したもの、と思うので
すがむしろ一番の特徴は「寝殿造り」のような可変性だと感じました。
障子、ガラス戸、雨戸を開け閉めする事で変化する空間畳ユニットなど移動でき
る家具などがそれを表しています。
グリットでつくられた空間を建具を立て込んだり、置き家具を配置する事で自分
の居場所を設えてゆく、そんな日本の文化を落とし込んだお家でありさらにそれ
が当時のモダニズム運動とも融合していった、いろんな点でエポックメイキング
な住宅だったのだと腑に落ちました、やっぱり来てみるものですね(笑)

また今回ずらりと並んだ名作を見て、この住宅いいなぁ・・・と思ったのは
意外にもコンクリートでできた「塔の家」と「上原通りの住宅」でした。

「塔の家」は立ち姿がなんとも美しい
青山のど真ん中にコンクリートの塊がスクッと建つ姿は巨石文化の
スタンディングストーンのよう。
人間が都市にすむぞ!という気概を感じます。

「上原通りの住宅」は竣工写真では住まいの気配が全くない(笑)のです
が展示会でながされている40年たった住まい手のインタビュー動画の中
の空間は実に清々しく、簡素でとても心地よさそうな家でした。
骨太の素っ気ない空間があり、そこに後から家族がやって来て勝手に自
分達の居場所をつくったというような佇まい。
住宅が家族に合わせるのではなく、自立した空間がありそこに人が寄り
添そう、そんな人と家との関係も実は居心地が良いのかもしれないなと
感じた展示会でした。


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その他
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