ブログ

2019.10.11

後期の授業も2回目、今回の課題は~「差尺」を計る~

「差尺」とは椅子の座面の高さと、机の天板の高さを差し引いた寸法の事。
この差尺が1センチでもずれると使いずらくなったり、ちょうどフィット
したりするじつに面白い寸法。

「実測」と「寸法」の奥深さを経験してもらおうという魂胆です(笑)

「差尺」は状況によってちょうど良い寸法が変わってくるので、用意
したスチュエーションは以下の4つ

・洋食を食べる時(ナイフとフォークを使う時)
・コーヒーを飲む時(コーヒーカップをもってぼーっと)
・おそばを食べる時(お箸をつかう)
・パソコン作業をする時(ディスプレイをみながら打ち込み)

実際に動作をしてもらいながら椅子のアジャスターを動かし、自分の
ジャスト「差尺」を計ってもらいます。
ちなみに一般的に「差尺」は270~300mm程度が良いとされています。
みんなのこれだ!という「差尺寸法」を集計して出した寸法は以下の通り

・洋食を食べる時    → 268mm (一般的な差尺に近い)
・コーヒーを飲む時   → 252mm (カップを下す時、肘に余裕を)
・おそばを食べる時   → 260mm (そばを箸で掬うのに余裕が必要)
・パソコン作業をする時 → 301mm (差尺が小さいと猫背になってしまう)

なかなか良い寸法になったと思います、人の動きと寸法の値の関連が明確に分かります。

「差尺」を知ると「寸法」に興味を持ち、寸法をきめる「設計」が楽しくなる!
そんな好循環を期待しています(^^)

Category
その他手描きスケッチ
Tag