住宅建築という雑誌の中村好文さん特集号のなかでこんな文章が引用
されていました。
「日常の椅子」
誰かがいるようだったが
誰もいない。
僕は町から帰って
重たく腰をおろす、
自分の上に腰掛けるように
-テーブルと、
椅子が三つあれば、
それだけで人生が書ける、と
チェホフはいったが、
ぼくの
家には椅子が二つしかない。
(略)
菅原 克己
この文章を読んでから気になっていたところ、書店で見つけて購入しました。
文章も完結で、乾いたユーモア感があり、どんどん読み進んでしまいます。
ロシアの小説家なんていうとドストエフスキー!、とかトルストイ!とか名前で
早くも敬遠したくなる(笑)イメージですが、なんとも読みやすく楽しい読書
の時間でした。