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2015.4.17

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岡本太郎が日本の伝統を独自の目で捉えなおした本、学生時代に読んで印象に残って
いのですが久しぶりに通読しました。
縄文土器、や琳派にもう一つの日本の文化があると主張し、日本の京都にある
一部の庭園を形式主義だけの裸の王様とバッサリ斬る文章は痛快で説得力があります。
ただ一番そうだな、と思ったのがそもそも「伝統」という言葉は明治になってから急遽
つくられた言葉で、言葉自体がかなりあやふやなものだとの太郎の指摘。
じつは「建築」という言葉も明治時代に西洋化を進める上で英語のaruchitecture
の訳語としてつくられた言葉、「建築」ってなに?ときかれてまともに答えられる
人はなかなかいないはず。
普段なにげなく使っている言葉も実はあいまいなものが多いのかもしれませんね、
それを素直に疑い、なぜだ!と突きつける岡本太郎はやはりすごい人です。

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