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2017.10.11

建築家、中村好文さんとミナペルホネンの皆川明さんの講演会へ、
お二人が自然体楽し気にお話されていたのが印象的でした。
後半は会場からの質問に答える形式で進んだのですが、
「粒あんとこしあんどちらが好きですか?」などという質問もありまるで
ラジオのお便りコーナーを聴いているよう(笑)
そんな質問への回答の中でいくつか印象に残ったものがあります。
中村好文さんへの
「生活には泥臭い面もあると思いますが、設計する上でどのようにお考え
ですか?」
というような質問に対して好文さんが
「生活には必ずそういう面がある、だからこそそこらへんも含めて解決
しようとする事が設計者の役割でそれが生きがいと思えないと設計者と
しての資格がないのでは」
また皆川さんへ
「自分の目標を達成するためにどのような事を心掛けたら良いですか?」
という質問に対し皆川さんが
「まさにそれが答え、常に心掛ける事、そのための特別な準備はしないで
普段からいつも心がける、普段こそ大切だと思います。」
とお話されていました、穏やかな口調で訥々と話されるのですがとても深
い言葉だなぁと感じ入りました。
好文さんも皆川さんも自分の軸をしっかりと持った上で、焦らず一歩一歩
独自のスタイルを築いてきた方、こんな年の重ね方が出来たら素敵な大人
になれますね。


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2人の建築家
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2017.6.30

久しぶりに中村好文さん設計の美術館「as it is」へ脚を運んで来ました。
半円を描く竹の垣、ずらしながら敷かれた枕木、工業用ランプ、錆びた
鉄板の玄関引き戸など、さりげないけれどとても印象深いアプローチです。

外壁は敷地の土を藁と混ぜ地元の左官屋さんが塗り付けたもの、深いマ
チエールを生んでいます。
巾木もないので建物が地面からにょきっと伸びてきたようにも感じます。

開口部のない平滑な壁面に深い軒がつくる濃い影が落ち、抽象画のような
外観、デキリコの絵に出てきそうなシンとした雰囲気です。

中庭では珈琲を頂く事が出来ます。
特に贅沢な素材を使わづとも、奇抜なプランや外観をつくらなくとも
もっと本質的な部分(素材に対する眼の確かさ、建物や開口のプロポ
ーション)でこれだけ豊かな建物をつくる事ができるのだなぁ・・
とあらためて勉強になりました。
またたまに訪れたくなる建築です!


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2人の建築家
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2017.2.27

竹中工務店のギャラリーA4で開催されていた中村好文さんの展示会の
最終日のワークショップに参加してきました。
ミルキングスツールという牛の乳しぼりに使われていた小さい椅子をつ
くるワークショップ、先生は普段好文さんと協働されている木工家の
横山さんと奥田さん。

まずは各自自分の好きな座板と脚を選びます、僕が選んだのはウォルナッ
トの座板とメープルの脚。
座板への墨付け→ 穴あけ→ 座板の面取り→ 組み立て→ 塗装・仕上
という工程です。

一番時間がかかり、そして一番楽しかったのがこの座板の面取り、
鉋で木をゴリゴリと削る感覚はなんとも楽しくついつい削りすぎ
てしまいます(笑)
横山さんが南京鉋で見本を見せてくれましたがもう道具が体の一部
のよう、軽く撫でるように鉋をひくだけでスーッと木肌が削られて
いきます。

座板の面取りがおわったら脚を座板の穴に差し込みます、溝を切った
脚の上面に割りくさびを打ち込み固定します。

最後に脚の余分な部分をノコで切断し、自然オイルを塗って完了!
上からみると猫の顔のような可愛い小椅子が完成しました。
1テーブル3人の参加者で協力してつくるのですがみんなそれぞれ
材料なので個性がでていて面白いです。
普段事務所で机の上で図面を描いている事が多い僕にとって、実際
に材料を手でさすりながら、ノコや鉋、玄翁といった道具を使い
組み立ててゆくのはとても楽しく貴重な経験でした。


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家具2人の建築家
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2016.9.20

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木造建築学校で木造の基礎をみっちりと教えて頂いた吉田桂二さんが亡くなって早や9ヶ月
飯田橋にある連合設計さんで開催されている「私と吉田桂二展」を見に行きました。
桂二さんは指導はとても厳しい方だったので学校へ通うこの坂道は「今日はどんな事を言われて
しまうのだろう・・」ととても憂鬱だった(笑)事を思い出します。

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入口を入ると蝶ネクタイ姿の桂二さんが出迎えてくれます!

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若かりし頃の桂二さん

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桂二さんのスケッチや図面、そして踊りを踊る桂二さんの動画など見ている内に気が付けば
あっという間に2時間経っていました。
以前学校の後の懇親会で桂二さんに「桂二さんはきれいな女性にもお厳しいのですか?」
と尋ねたところニカッと笑って
「美人には弱ぇ~んだよなぁ~~」とおっしゃった桂二さんの笑顔。
あの笑顔に引きこまれて(だまされて(笑))いまだに桂二さんを慕う多くの人がいるのですね。
桂二さんに教わった事を胸に留め、まっとうで美しい住宅をつくってゆきたいです。


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2人の建築家
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2016.2.9

桂二さん

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建築家の吉田桂二さんが昨年の暮れにお亡くなりになりました。
僕の目標とする建築家であり「木造建築学校」では技組、匠組
を通して5年間木造住宅の設計技術を指導して頂きました。
非常に厳しい学校でしたが二月に一度緊張しながらも課題を発表
し、少しでも何かを吸収しようと桂二さんの言葉に必死で耳を傾
け、教科書をひたすら丸写しした日々は今の僕にとって大きな財
産となっています。
受講生を凍り付かせる辛辣な言葉や、皆をどっと笑わせるユーモア
あふれる桂二さんのお話を聞くことができないのはとても寂しいで
すが、教えて頂いた事を自分の仕事に落とし込み良い建築をつくる
事が最大の恩返しだと思い日々精進してゆきます。

ご生前のご厚情に深く感謝するとともにご冥福を心よりお祈り致します。


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2人の建築家
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2015.10.13

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先月「竹中大工道具館」で行われた中村好文さんの椅子造りのワークショップ
に参加して来ました。

ミルキングスツール

つくるのはシェーカー教徒が牛の乳しぼりの時に使っていた「ミルキング
スツール」木目の流れを読みながらドリルで穴を開けたり、鉋で角を削っ
たり朝の9時から夕方の5時まであっという間の一日でした。
やっぱり実際に木を自分の手で、削り、さすり、磨いてものを作るという
のは楽しいですね!モノづくりの楽しさを実感しました。

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こちらが僕が完成させたミルキングスツール、我ながら良く出来た(笑)
と自画自賛です。

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ワークショップの後、中村好文さんと好文さんの家具をずっと協働で
つくられていろ横山さんと記念撮影をして頂きました!
椅子の穴から指がでています(笑)
なんとも幸せな一日でした。


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家具2人の建築家
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2015.9.26

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ずーっと欲しかった本を手に入れました、
著者は敬愛する中村好文さんとその師匠にあたる吉村順三さんです。
お二人の対談集のような内容で、住宅設計に携わる者にとっては
とても興味深く、読んでいる内にぐんぐん引きこまれてしまいます。
絶版の古書なので少し値段は張りましたがあっという間に読み切って
しまいました(笑)
また会話の端々に師弟のお互いを思いやり信頼している様子が伝わっ
てきてなんだかいいなぁーと感じます。


Category
2人の建築家
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2015.8.18

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建築設計の仕事についてから師として(一方的に(笑))敬愛する中村好文さんから
うれしいお知らせが!
秋に神戸の竹中大工道具館にて「建築家×家具職人コレボレーション展」が開催
されるとの事。好文さんと協働されている家具職人さんの横山さん、奥田さん、
金澤さんが参加されます。ちなみにわが家のYチェアの座面は金澤さんに編み
直してもらったもの、家具に興味のある人にとっては必見の展示会、今から楽し
みです!


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2人の建築家
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2014.12.1

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新宿で行われた中村好文さんの設計セミナーに参加してきました!
題目は「My Favorite Material」、好文先生がいままでやってこられた
物件のスライドを見ながらいろいろなお話を聴く事ができました。
途中でされた黒沢明の「七人の侍」などの美術監督をされた村木与四郎
さんのお話などとても興味深かったです。

好文先生の話を聞いていていつも思うのが建築だけでなく映画、美術、
料理、文学など本当に広く深い教養を持っていて、それらを心から楽しみ
愛されているのだなぁという事。住宅設計という人の住まいに関わる仕事
では設計技術だけではなく人の生活に対してのあたたかいまなざしと深い
愛情が必要なんだといつも教えられます。

セミナーの最後こんな事を話されていました。
「七人の侍」は百姓に雇われた侍達が村を襲う野武士の一団と戦う物語
ですが、百姓は自分たちはアワやヒエを食べながら侍には白米でおもてな
しをします。その苦労を知ったリーダーの老武士(志村喬)が
「この白米、おろそかには食わぬぞ!」というセリフを語っています。
設計者もこの気持ちが大切なのではないでしょうか。
これは建て主さんの苦労と気持のこもった大切なお金で自己満足のデザイン
や奇抜な形態を追うのではなく、滋養深い居心地の良い住まいをつくりなさい
という事だと思います。とても大切な事ですね。

セミナーのあと先生を囲んでプチ同窓会が開催されなんとも幸せな夜でした!


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2人の建築家
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2014.7.15

本もたくさん出されていて引っ張りだこの中村好文さん。
建築の本質を見抜く確かな目と、その洒脱なお人柄から「こうぶんさん」と多くの人に慕われています。
僕は幸運にも4年程前に好文さんの住宅設計塾を受講する事ができました。
好文さんの飄々とした佇まいや、どんな時でも楽しもうとするユーモアのセンスに衝撃(笑)を受け、こんな生き方をしている大人がいるんだ!と嬉しくなりました。

写真の左の額はその教室の課題で頂いた
“好文賞” 教室内の小さな賞ですが本当に嬉しかったのを覚えています。
右の額は打ち上げの時に好文さんから教えて頂いた「足長おじさん」の本にサインをお願いしたところ、サラサラっと「短足おじさん」(笑)を描いてくれました!
遊びゴコロを忘れぬよういつも机の前に飾っています。

学生時代に買った「住宅巡礼」、何度読み返したか分かりません。僕のバイブルです。

あんまり好きで丸々描きうつしてみました。同窓会の時、好文さんにお見せしたら「すごいじゃん!」と言ってもらえました。本当ただのファンですね(笑)
少しでも好文さんに近づけるよう日々楽しみながら設計してゆきたいと思います。


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2人の建築家
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