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2019.5.10

少し現場も落ち着いて来たので中村好文さんの「湖畔の山荘設計図集」をじっくり
と読んでいます。
興味深かったのが敷地を訪れて最初のプランから、季節をまたいでの最終プランへ
の変遷の記録。
住宅設計のマイスター中村好文さんが、敷地を確認し本当にこれで良いのかと疑い、
配置を変更し、プランを反転させ、最終案へ「着地」させてゆく様子を追体験する
事ができます。
そしてこの地道でしんどいコツコツと積み重ねるような日々の業務こそが住宅設計
という仕事の醍醐味なんだなぁ・・・とあらためて感じました。

池袋での好文さんのトークイベントにも参加したのですが、印象に残った
のが建築用語の「おさまり」について
部材の取り合いを意味する建築用語なのですが、
「こうしないとしっくりこない、なんか気持ち悪い、おさまりがきちんと
 すると設計者のこころもおさまる、こころのおさまりが大切だよね。」
という設計者なら誰もが膝を打つお話。
図面を描いている時も現場でも、誰に言われた訳でもないのにそのままでは
自分のこころの「おさまり」がつかず、一からやり直したり、身銭を切って
つくり直したり。
そしてやっと「こころがおさまる」
住宅設計は「経済性」と「効率」の世の中で「こだわり」と「おかしみ」を
追いかけるシーラカンスのような愛しい職能ですね。

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3人の建築家
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2019.3.31

レミングハウスさんより送って頂いた建築家、中村好文さん
のお店「好文堂」のDM。
期間限定のお店ですが今回は好文さんが改修工事をされた
京都の「ギャラリーやなせ」さんにて開催との事。
ほっこりとしているようで隙が無く魅力的な暮らしの道具
写真を眺めているだけで欲しくなります。

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3人の建築家
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2018.12.13

中村好文さんの独演会を聴きに奈良へ、
前半はスライドを見ながらの講演会。
会の最後に好文さんが読み上げてくれた建築家 林昌二さんの言葉がとても
印象的でした。

「住宅を設計する人は暮らしのディテールに興味がなければ、なんの面白み
もないと思うんです。暮らしの隅々のことをきちんと温かく処理するところ
に住宅の面白さがある。1軒の住宅の中には世界が入っているんです。」

住宅には世界がある、この事を胸にとめて仕事をすること!
そんな好文さんのからのメッセージですね。

後半は会場を「鹿の舟」へうつして懇親会、
好文さんの替え歌メドレーワンマンショー!
会場は大盛り上がり、天性のエンターテイナーです。

好文さんとお会いするといつも「肩ひじ張らずに仕事、人生を愉しむこと」
の大切さを思い出します。
仕事に打ち込むことも事も大切、たまには少し肩の力を抜いて自分の暮らし
自分の人生を味わい愉しまなきゃそんですね。
なにか替え歌挑戦してみようかな~(笑)

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3人の建築家京都・奈良
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2018.10.25

吉田桂二さん、中村好文さんとともに僕の憧れの建築家、伊礼さん。
初めてお会いしたのは「那珂湊の家」のオープンハウスの時、伊礼さんの
空間を体験し、これが設計というものかという驚きと共に今のままでは
いけないという焦りを感じた事を覚えています。

独立して時間を持て余している(笑)時に最初にやったのがこの本
「伊礼智の住宅設計作法」の丸写しでした。
手垢がついていてお恥ずかしいですがこの2冊の本にどれだけ助
けられた事か・・・
僕もそうだ、という設計者はたくさんいるはずです。

伊礼さんの学校へは4年間通わせて頂き、基本編で「たためる椅子を
もらえるで賞!」をもらえた時は本当に嬉しかったです。
椅子が届いたのは一年後でしたが(^^)

先週そんな伊礼さんの「オキナワの家」復刊パーティーへ参加させて
頂きました、僕がお祝いにつくったTシャツを着てみんなで記念写真。

独立して仕事のあてもなく途方に暮れていた自分に
「くさらずやってりゃ楽しい事あるから頑張れよ!」
といってやりたい気持ちでした。(笑)
まだまだ道は遠しですが、たまにこんな夜があると幸せですね。

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3人の建築家
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2018.9.6

建築家 中村好文さんのエッセイ集「暮らしを旅する」
建築だけでなく旅、料理、落語、うつわなど様々な暮らしの情景を
つづった文章。
住宅建築家はやはりこのような「暮らし」へ対するあたたかくも
鋭い眼差しがなくてはいけませんね!
「石垣島行きのバス」は思わず吹き出してしまう事必至です(笑)

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3人の建築家
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2018.8.18

夏休みは愛媛へ建築旅行へ出掛けて来ました。
最初の建築は松山の「伊丹十三記念館」中村好文さんが設計された建物です。

建物はマッシブな形態で窓も少ないのでシャープな印象になりそうですが、
どことなく可愛らしくユーモアのある外観、やはり好文さんのお人柄が出て
いますね!

展示室へはいると伊丹さんが「やあ!」と出迎えてくれます、抽斗を引くと
楽し気なイラストがあらわれたり、ベルトコンベアのようなイラストロール
があったり遊び心が満載です。

一番お気に入りの場所は中庭を囲む回廊、茶目っ気溢れた展示を見たあとで
緑と風を感じながらボーっとしてしまいます。
シャープな鉄骨の丸柱(60Φ)やカマボコ天井、スッキリとしたシルエットの
腰掛、スッとたつ桂の木など空間が締まっていてチャペルのような静謐な雰囲
気も漂っています。
腰掛の幅はなんと18㎝で座面高さが少し高い50㎝、こんな寸法でも十分休める
のだなぁ・・と早速スケッチしました。

好文さんの遊び心と静謐さ両方を味わえる素敵な建築でした。

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3人の建築家手描きスケッチ
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2018.4.23

建築家中村好文さん、リュート奏者つのだたかしさんのイベント
「ひまな日曜日」へ脚を運んで来ました。
前半はつのださんの静謐なリュートの演奏を堪能、中世のロマネ
スクの空間をおもわせるあたたかくも可憐な音、こんな音楽に似
あうような空間がつくれれば・・・とため息がでます。
後半は打って変わって好文さんのトークで会場は寄席のような雰
囲気に(笑)替え歌メドレーも飛び出し
ラジオ体操を基につくった「レミングハウス社歌」
ローハイドが元ネタの「老眼の歌」
など会場がおおいに盛り上がりました!
お二人のチャーミングでカッコいい生き方におおいに刺激を頂きました。

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3人の建築家
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2017.10.11

建築家、中村好文さんとミナペルホネンの皆川明さんの講演会へ、
お二人が自然体楽し気にお話されていたのが印象的でした。
後半は会場からの質問に答える形式で進んだのですが、
「粒あんとこしあんどちらが好きですか?」などという質問もありまるで
ラジオのお便りコーナーを聴いているよう(笑)
そんな質問への回答の中でいくつか印象に残ったものがあります。
中村好文さんへの
「生活には泥臭い面もあると思いますが、設計する上でどのようにお考え
ですか?」
というような質問に対して好文さんが
「生活には必ずそういう面がある、だからこそそこらへんも含めて解決
しようとする事が設計者の役割でそれが生きがいと思えないと設計者と
しての資格がないのでは」
また皆川さんへ
「自分の目標を達成するためにどのような事を心掛けたら良いですか?」
という質問に対し皆川さんが
「まさにそれが答え、常に心掛ける事、そのための特別な準備はしないで
普段からいつも心がける、普段こそ大切だと思います。」
とお話されていました、穏やかな口調で訥々と話されるのですがとても深
い言葉だなぁと感じ入りました。
好文さんも皆川さんも自分の軸をしっかりと持った上で、焦らず一歩一歩
独自のスタイルを築いてきた方、こんな年の重ね方が出来たら素敵な大人
になれますね。

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3人の建築家
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2017.6.30

久しぶりに中村好文さん設計の美術館「as it is」へ脚を運んで来ました。
半円を描く竹の垣、ずらしながら敷かれた枕木、工業用ランプ、錆びた
鉄板の玄関引き戸など、さりげないけれどとても印象深いアプローチです。

外壁は敷地の土を藁と混ぜ地元の左官屋さんが塗り付けたもの、深いマ
チエールを生んでいます。
巾木もないので建物が地面からにょきっと伸びてきたようにも感じます。

開口部のない平滑な壁面に深い軒がつくる濃い影が落ち、抽象画のような
外観、デキリコの絵に出てきそうなシンとした雰囲気です。

中庭では珈琲を頂く事が出来ます。
特に贅沢な素材を使わづとも、奇抜なプランや外観をつくらなくとも
もっと本質的な部分(素材に対する眼の確かさ、建物や開口のプロポ
ーション)でこれだけ豊かな建物をつくる事ができるのだなぁ・・
とあらためて勉強になりました。
またたまに訪れたくなる建築です!

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3人の建築家
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2017.2.27

竹中工務店のギャラリーA4で開催されていた中村好文さんの展示会の
最終日のワークショップに参加してきました。
ミルキングスツールという牛の乳しぼりに使われていた小さい椅子をつ
くるワークショップ、先生は普段好文さんと協働されている木工家の
横山さんと奥田さん。

まずは各自自分の好きな座板と脚を選びます、僕が選んだのはウォルナッ
トの座板とメープルの脚。
座板への墨付け→ 穴あけ→ 座板の面取り→ 組み立て→ 塗装・仕上
という工程です。

一番時間がかかり、そして一番楽しかったのがこの座板の面取り、
鉋で木をゴリゴリと削る感覚はなんとも楽しくついつい削りすぎ
てしまいます(笑)
横山さんが南京鉋で見本を見せてくれましたがもう道具が体の一部
のよう、軽く撫でるように鉋をひくだけでスーッと木肌が削られて
いきます。

座板の面取りがおわったら脚を座板の穴に差し込みます、溝を切った
脚の上面に割りくさびを打ち込み固定します。

最後に脚の余分な部分をノコで切断し、自然オイルを塗って完了!
上からみると猫の顔のような可愛い小椅子が完成しました。
1テーブル3人の参加者で協力してつくるのですがみんなそれぞれ
材料なので個性がでていて面白いです。
普段事務所で机の上で図面を描いている事が多い僕にとって、実際
に材料を手でさすりながら、ノコや鉋、玄翁といった道具を使い
組み立ててゆくのはとても楽しく貴重な経験でした。

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3人の建築家家具
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