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2018.7.21

僕もよく採用する外装材「そとん壁」の説明会に出掛けてきました。
前半は建築家 伊礼さんのレクチャー、
伊礼さんの作品は開口部のバランスや壁や天井への光の廻り方など
何度見ても美しい住宅ばかりです。

後半は左官屋さんによる実演、スチロゴテ仕上げ、搔き落とし仕上げなど
の工程を実際に見ることができました。
コテで平滑に仕上げた壁面をゴリゴリと掻き落としてゆくと、壁面に陰影
と土壁のような風合いが生まれ美しい質感となります。
伊礼さんもレクチャーで言われていたのですが、写真にはうつらない「質感」
が設計の要素としてとても大切なものだと実感しました。


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その他
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2018.6.30

15年間使い続けてきたブラウンの髭剃りが故障してしまいました。
長年に渡りほぼ毎日顔を撫でつつけてくれた(笑)道具だと思うと
そう簡単に捨てるのは忍びない。

新しいものを変える値段で治るなら直そう!と思い家電屋さんにい
くと店員さんが
「パーツがあれば直せるけどもう製造していない、新しいの買った方
が安いですよ」との事、
言われてみれば車もスマホも何年かたつと別に必要のない機能が増え
「新しいの買った方が得ですよ・・」とくる。
分かっちゃいるけど「お前も面倒くさい事言わないで消費・消費!」
といわれているようでなんだかしらけますね。

いろんなモノが手を変え品を変え新製品としてねつ造され垂れ流しさ
れる世の中でせめて「人の住まい」だけはこの妙な循環からははずれ
ていて欲しい、
「商品」といわれるような佇まいの住宅はつくりたくないなぁ・・
と感じた家電屋さんでの一日でした。


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その他
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2018.6.28

JIA環境建築賞 最優秀賞を受賞した落日荘の見学会へ脚を運んできました。
この建物は石岡市に住む岩崎さんご夫妻がセルフビルドで建てられた住まい、
10年以上ひたすらご夫婦でコツコツと建物をつくり続けいまなお進行中。
このスピード、効率が最優先される日本社会の中でなんともスケールの大き
な建築です。
二つの建物と囲われた中庭という構成はなにか集落のようでとても豊かな場所
となっていました。
環境といっても「数値」よりも「地球環境への思想」が大きな柱となって生み
出された建築、
「建築」という言葉の中でなにか狭く縮こまってていた頭に「こんなやりかた
もあるじゃん!」と言って貰ったようでスカッとする建築でした。


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2018.6.16

正方形に屋根の掛かった4つのブロックが連結された「シャピロ邸」
ルイス・カーンの1950年代の設計手法がよく表れた住宅です。
50年代のカーンの設計を見ると突如「正方形」がプランの骨格として使われる
ようになってゆくのが分かります。
これはカーンが「リビングルーム」「ダイニングルーム」などという名前のつ
けられた部屋を嫌い、そもそも人がくつろぐ空間とはどうあるべきか、食事を
する空間とはどうあるべきか、空間を根本から問い直そうとしたしたからです。
その時に拠り所としたのが幾何学「正方形」
「食うところ」「寝るところ」など空間の用途を分けたうえでそれぞれの用途
にひとつの正方形スペースユニットが割り当てられる。
その空間単位を連結させていくことで建築を構成してゆくという設計手法です。

シャピロ邸のアクソメを描いてみると4つの同じ大きさの正方形のスペースユニ
ットで構成されている事が良く分かります。

カーンの40年代の住宅「ワイス邸」「ジェネル邸」などではプラン上ではリビング
ブロック、スリーピングブロックと分けられていましたが、屋根は全体を覆うよう
におおらかに架けられていました。
このシャピロ邸ではそれぞれのブロックで屋根が完結するため40年代の住宅とは
外観が大きく変化し、カーンの建築独特の佇まいが生まれています。
またユニットの四隅の中空柱にユーティリティを割り当てる「サーブド&サーバン
トスペース」という新しい概念も見ることができます。

「誰々の家」ではなく”HOUSE”という抽象的な概念をストイックに追い求めたカー
ンの姿勢が生み出したシャピロ邸、神殿のような神々しい雰囲気すら感じます。


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手描きスケッチその他
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2018.5.19

設計中の現場の調査のために日立市役所へ、久しぶりにゆくと妹島和代さん設計
の新庁舎に建て替わっていました。
事務スペースが真ん中にかたまり、利用者はぐるっとロの字に歩く動線計画。
普通の市役所と違いすぎて斬新!

妹島さんの家具も置いてあり少し美術館ぽい雰囲気、明るくフラットな空間で
市役所の用途にマッチしているなぁと感じました。
窓口の職員さんに「使い勝手はどうですか?」とこっそり聞いたところ「慣れ
れば全然わるくない」(笑)との答え。
2期工事の大屋根広場が楽しみです。


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2018.5.17

インテリアデザイン科「プレゼンテーション」の授業で画材によるプレゼンの
表現方法を教えています。
色鉛筆、コピック、パステルなどの使い方を巨匠の真似をしながら学んで貰い
ます。
大切なのは表現したい建物やコンセプトにあったプレゼン方法・画材を選択す
る事、また学生さんそれぞれのキャラクターに合ったプレゼンの表現を見つけ
て貰えれば幸せです。

初めて使うコピックやパステルを手に、もくもくと白紙に色を塗りこんでゆく
学生さんの背中を見ていると自分も勇気づけられるような不思議な気分になり
ました(^-^)


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2018.5.7

GWは笠間の陶炎祭へ出掛けてきました。
多くの人で賑わっており飲食ブースも充実!
ビールを飲みながら春の風に吹かれていると天国です。

こちらはお店の架構がきれいで思わずパチリ、「器を見ろ」と
怒られてしまいそうですが職業病です(笑)
GW明けも楽しく仕事を進めてゆきたいと思います。


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2018.5.1

東京藝術学舎さんにて「西洋建築史~中世編~」の講座を受けて来ました。
先月の古典編に続き今回はキリスト教が力を持った5世紀~15世紀中世の
建築様式の変遷をみっちりと教えてもらいました。

講座を通しての感想は西洋建築史は兎にも角にも「古代ギリシャ・ローマ」
なのだなぁ~という事。
ルネサンスや新古典主義はギリシャのパルテノン神殿、ローマのパンテオ
ンといった神殿系の建物を規範とし、
中世ではやはりローマの集会場であるバシリカや洗礼堂のドームを原型と
して進化させてゆきます。
近代建築の誕生する19世紀までは常に2千年前の建築様式を最上位と崇め
模倣、進化させる・・なかなか不思議な(笑)文化ですよね。
また先生が何度かいっていたのが「西洋建築史」を整備したのは「19世紀
のヨーロッパの歴史家」だよ、という事。
それまでは特に歴史という概念も無かった中で、歴史家が「19世紀ヨーロ
ッパにとってそうであると便利」という視点で歴史を編み上げていったと
う点は注意すべしとの指摘。
歴史というのは点と点を線としてつなげてゆく作業ですが、講座を通じて
僕も自分なりに歴史を読む楽しさを味わえました。


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2018.4.19

ルイス・カーン1940年代後半の作品、ちょうど前回トレースした
「ワイス邸」と同時期に設計された住宅です。

プランを眺めるとやはりワイス邸と同じ手法でつくられた事が良く
分かります、

➀ 伝統的な素材、石・木・レンガを使う
➁ 建物の内部と外を結ぶ「中間領域」をつくる
➂ 「リビングブロック」と「スリーピングブロック」へ空間を分ける

最終プランでは読み取れませんが、初期案をみると玄関前のポーチに
はパーゴラが掛けられ玄関ホールの奥には石壁で囲まれた中庭が計画
されています、まさに2つのブロックのあいだに「中間領域」を差し
込もうとしていたのですね。

このジェネル邸を読み込んでいくと、高低差のある敷地に呼応する
ような巧みな断面計画と、ゆったりと掛かる美しい屋根が特徴であ
る事が分かります。

1950年代に入るとカーンは正方形(幾何学)の独立したユニットを
組み合わせ並べるという手法を追及します。
ワイス邸やジェネル邸のような全体をつなげる屋根の存在感は無く
なり、フィッシャー邸やエシェリック邸のようなキューブが並ぶよ
うな形態が際立ってきます。

個人的にはブロックは分けつつも全体はゆったりとした屋根でつな
げるというカーンの建築はとても魅力的だし、まだまだ追及する可
能性のある手法だなぁ・・と感じました。


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2018.4.17

水戸芸術館へ狂言「野村万作抄」を観に行きました、
狂言を見るのは初めて、TVでも独特の存在感を放つ野村萬斎さんを
一度見てみたいとの思いもありました。
お話しは二つ、
父 野村万作さん演じる「月見座頭」と萬斎さん演じる「彦市ばなし」
どちらも僕の持っていた「狂言」のイメージを打ち壊すような舞台
でした。

「月見座頭」は盲目の男が杖をつきながらお月見に出かける話、
前半の虫の音が聞こえてきそうな風流な空気が後半に一転します。
昔アメリカン・ニューシネマの救いのないエンディングにぎょっと
した覚えがありますがそれ以来の衝撃でした。

後半の「彦一ばなし」はうって変わってまるでドリフのよう(笑)
萬斎さんのコミカルな動きと登場人物のおかしみのあるキャラクター
に会場からもあたたかい笑い声がこぼれっ放し。

おなじ「狂言」というジャンルでもここまで振り幅が広いとは、
古典芸能の懐の広さと凄味を感じた一夜でした。


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