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2018.4.19

ルイス・カーン1940年代後半の作品、ちょうど前回トレースした
「ワイス邸」と同時期に設計された住宅です。

プランを眺めるとやはりワイス邸と同じ手法でつくられた事が良く
分かります、

➀ 伝統的な素材、石・木・レンガを使う
➁ 建物の内部と外を結ぶ「中間領域」をつくる
➂ 「リビングブロック」と「スリーピングブロック」へ空間を分ける

最終プランでは読み取れませんが、初期案をみると玄関前のポーチに
はパーゴラが掛けられ玄関ホールの奥には石壁で囲まれた中庭が計画
されています、まさに2つのブロックのあいだに「中間領域」を差し
込もうとしていたのですね。

このジェネル邸を読み込んでいくと、高低差のある敷地に呼応する
ような巧みな断面計画と、ゆったりと掛かる美しい屋根が特徴であ
る事が分かります。

1950年代に入るとカーンは正方形(幾何学)の独立したユニットを
組み合わせ並べるという手法を追及します。
ワイス邸やジェネル邸のような全体をつなげる屋根の存在感は無く
なり、フィッシャー邸やエシェリック邸のようなキューブが並ぶよ
うな形態が際立ってきます。

個人的にはブロックは分けつつも全体はゆったりとした屋根でつな
げるというカーンの建築はとても魅力的だし、まだまだ追及する可
能性のある手法だなぁ・・と感じました。


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その他
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2018.4.17

水戸芸術館へ狂言「野村万作抄」を観に行きました、
狂言を見るのは初めて、TVでも独特の存在感を放つ野村萬斎さんを
一度見てみたいとの思いもありました。
お話しは二つ、
父 野村万作さん演じる「月見座頭」と萬斎さん演じる「彦市ばなし」
どちらも僕の持っていた「狂言」のイメージを打ち壊すような舞台
でした。

「月見座頭」は盲目の男が杖をつきながらお月見に出かける話、
前半の虫の音が聞こえてきそうな風流な空気が後半に一転します。
昔アメリカン・ニューシネマの救いのないエンディングにぎょっと
した覚えがありますがそれ以来の衝撃でした。

後半の「彦一ばなし」はうって変わってまるでドリフのよう(笑)
萬斎さんのコミカルな動きと登場人物のおかしみのあるキャラクター
に会場からもあたたかい笑い声がこぼれっ放し。

おなじ「狂言」というジャンルでもここまで振り幅が広いとは、
古典芸能の懐の広さと凄味を感じた一夜でした。


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2018.4.13

この春から近くの専門学校のインテリアデザイン科の授業を受け持つ事に、
内容は「プレゼンテーション」おもにパースの描き方やレイアウトの仕方
を教える予定。
仕事ではなんとなく感覚的に書いていたパースですが、それでは教えられ
ず(笑)もう一度何度も開いてきたパースの本を復習しています。
学校に入って来たばかりの1年生の授業なので、線を引く楽しさを感じて
貰えればと思います。
新米先生として頑張ります(^-^)


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2018.4.6

前川國男、最晩年の建築「弘前市斎場」
敷地西側の「岩木山」「杉山」東側へ広がる「りんご畑」と建物の関
係がしっくりと納まっています。

弘前公園からてくてくと歩いて行ったのですが斎場へのアプローチが
素晴らしい、一直線の道を進んで行くと右手に突然広場がパッと現われ
その先に雄大な「岩木山」の姿を眺める事ができます。
親しい人の死に対して戸惑う心が岩木山の雄大な姿を見ることで落ち着
き慰められる事でしょう。
また道がゆったりとした下り坂になっている事で、自然に斎場へ向けて
歩を進める事ができます。

この斎場へのアプローチを進んでいる時に思い出したのが北欧の建築家
アスプルンドの「森の火斎場」、前川さんの斎場と比較すると
「岩木山」→「右手にみえてくる小高い丘」
「ゆっくりとした下り坂」 → 「ゆったりとした上り坂」
というようにアプローチの情景が似ているように思えます、どちらも人
の心に寄り添った素晴らしいアプローチです。

坂を下ると深い屋根の掛かった車寄せが見えてきます、軒裏を見上げると
重厚なコンクリートの格子梁がどうぞと迎え入れてくれるよう。

建物の内部は岩木山のある西側へ「焼き場」りんご畑のある東側へ「待合」
その二つのブロックを渡り廊下で結ぶという構成になっています。
黄泉の国(焼き場)と俗世(待合)を橋(渡り廊下)で結ぶという設計意図です。

待合(俗世)

二つの世界を結ぶ橋(渡り廊下)

焼き場(黄泉の国)

炉前ホールは薄暗い空間で、トーンの低いザラッとした仕上げとな
っています。
このザラリとした壁面にトップライトから美しい光が落ちてくる様
子は中世の教会の内部のよう。

斎場はまさに人の生死に関わる場所、杉山に抱かれた控えめな外観
とずしりと落ち着いた素材で囲まれた室内 そして遠くに望む雄大
な岩木山の姿、敷地と人の心を丁寧に読み解いた素晴らしい建築で
した。


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手描きスケッチその他
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2018.4.4

アクアマリンふくしまにて開催されている「テオ・ヤンセン展」へ脚を運んで来ました。

エントランスホールを抜けるとアトリウムにいろいろなタイプのビーストが
並んでおり、一部は動かすこともできます。
ビーストとはテオヤンセン氏(オランダ)がビースト菌(笑)に感染して作る
ようになった海辺に生息する生物との事、以前に雑誌でこのビーストの写真
をみていつか実物を見てみたいと思っていました。

息子たちは「ミニビーストをつくろう」というワークショップに参加して
すっかりビースト菌に感染していました(^-^)
風の力だけで生き物のように動く構築物、男子心を鷲掴みしますよね。

スケッチのタッチもやはり素敵、レオナルド・タヴィンチの手帳を
覗くよう、一から構想しスケッチに描き自分の手でビーストを創り
出す、とても夢のある展示会でした。


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その他
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2018.3.28

ル・コルビュジェのアトリエから帰国した前川國男の処女作、
真っ白な四角い建物、横長の水平窓、ピロティなどコルビュ
ジェの影響を各所に感じる事ができます。

玄関ポーチから見上げるとコルビュジェカラーの軒裏が

昔の会議室は現在は前川さんのミニギャラリーとなっています。

かつては岩木山を望んだ横長の水平窓、窓の金物が可愛らしいです。
雪国でのフラットルーフだったため屋上がプール状になりずいぶんと
雨漏りに悩まされたようですが、いまだにこうして大切に使われ続け
ているのは建築冥利につきますね。

前川國男27歳の作品、コルビュジェの教えをもとにこれから世に羽ば
たいてゆこうという青年建築家の清々しさを感じる建物でした。


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2018.3.24

弘前市内にある前川國男の建築巡礼、まずは1964年に竣工した弘前市
民会館へ。
敷地に着くとまずその存在感に圧倒されます。
建物を2つのボリュームに分け廊下で結ぶという前川さんの得意とす
る手法でまとめられています、開口部の少ないマッシブな2棟と吹き
さらしの明るい廊下部分の対比が印象的です。

窓の部分をへこます事で雨掛かりを防ぐとともに立面に深い陰影
を生み出しています、古典的で骨太な佇まいはどこかルイス・カ
ーンの建築を彷彿とさせます。
コンクリートも型枠の跡が残りますがコルビュジェのような荒々
しさはなくとても緻密で美しい表面でした。

市民会館のすぐ後ろに建つ「弘前市立博物館」1976年竣工、前川
さん後期の建物です。
青空と緑を背景に茶色い打ち込みタイルがとても映えますね、
市民会館の圧倒的なボリュームに比べこちらは小ぶりで親近感の
湧く建物。
弘前市内にある前川さんの建物を巡ってゆくと設計スタイルの変
遷を追ってゆくようでとても興味深いです。
ただどの建物をみても全身で建築にぶつかってゆくぞ!!という
姿勢・気概が伝わり、前川さんのお人柄を感じる事ができます。


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2018.3.22

青森県黒石市の「こみせ通り」を散策
雁木造りといわれる木造のアーケードが道路と並行して
伸びてゆきます。

柱と柱の間に板を落とし込み、冬季に雪が歩道へ入ってこない
仕組み、面白いのがこのアーケード部分は私有地で管理も各戸
が行っているという事。
自分の敷地を街へみんなで”おすそわけ!!”
街の中の公用地と私有地の間にある不思議なな空間、こういう
あいまいな場所がみんなの居場所となり、居心地の良い風景が
生まれていくのですね。


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2018.3.14

水戸芸術館の展示会「ハロー・ワールド」を見に行きました。

SNSなどで広がる情報化社会への不安・不信感を表現した作品が
多く決して楽しい展示ではありません、それはそのまま僕自身
が抱えている社会への不安や不信を繋がっているのだろうと思
いました、なかなか重たい展示会です。


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2018.3.12

週末に家族で家族で偕楽園へ「夜梅まつり」に行きました。
偕楽園の梅の木や竹林などが幻想的にライトアップされていて
多くの人でにぎわっていました。

夜の闇に浮かぶろうそくや提灯の火を眺めているとなにか懐か
しい思いが浮かんできます。
このあと吐玉泉近くの屋台で升酒を頂きました、お酒を飲みな
がら夜の梅の香りを楽しむ、なんとも贅沢な時間でした。


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